捨てよう捨てようと思いながら、そんなに大きくないので押し入れにいれておいたランプがあった。約30年前のものである。
点灯すれど、シェードがボロボロだ。いつもならこんなもの処分しちゃえ~、と言うのだが、なぜか心残りである。
そこで、ダメもとで修理してみることにした。
照明はこのような有様であった。特にシェードの部分がひどく傷んでいる。激しい劣化。
内側から見た絵。洗ってみる。もちろんヤケは取れない。
上から見た絵。この金具に合うシェードはネット上では見つけられなかった。
シェードを探しているうちに、この製品は「Dimmer 新日本照明」だということが分かった。30年前に、レトロなデザインで、安価で出回っていたものである。
なんとか生かしたいという気持ちになってきた。シェードを洗ってみると、簡単にほぐれる感触が。
では、分解して組み立てましょう。
---解体から作成の手順---
①シェードをぬるま湯で濡らしながら各パーツをそっとはがす。
②乾かし、枚数・本数を数え、紐の長さを測る。
③新しい画用紙を切り取り、スタンプを押す。
④紐やボンド、ニスを買いに行く。
水で洗いながらばらばらにする。骨格は金属であった。(写真なし)
シェードは分厚い紙、数本の飾り紐、のりをつけるためと思われる白い紐でできていた。
厚い水彩画用の画用紙に古いものをトレースし、切り抜く。
元の可愛いすみれの絵は私には描けないので、市販のスタンプを押す。一部、銀のスタンプも押してみた。
シャチハタスタンプ台のインクは水やニスなどでにじまないことを確認。適当なスタンプと。
色々飾ろうと複数の紐を用意。黄金にしようか、カラフルにしようか迷うところだが、今回は銀にした。ユザワヤで入手。
スプレーのニスがあるということでそれも買った。
白い綿テープが見当たらなかったのでマイティーテープというものを代わりに購入。
---以下、写真なし---(糊で手がべたべたになるため)
⑤金属の骨にマイティーテープをボンドを塗りながら巻き付けていく。これはあとから付けるものののりしろとなる。
⑥紙を貼る。
⑦スプレーニスを入念にかけ、乾くのをまつ。
⑧縦の紐を貼る。
⑨横の紐を貼る。
⑩最後にフリフリの紐を貼る。
こんな風になりました。
細部に凸凹はあるものの、もう一度使えると思います。
明かりをつけるとこんな感じです。
フリフリは要らなかったかもしれません(笑)
絵心のある方はご自分で絵を描くのもよいかと思います。
貼り付ける紐は、柔らかいもののほうが処理しやすいかなと思いました。
フリフリのところの曲線は、貼るのが難しいです。
シェードを修理しながら考えていたのですが、このランプは約30年前、貧乏な一人住まいをしていた時に、友人が誕生日プレゼントとして持ってきてくれたものでした。天井の電灯もなかったのです。本当はもっと明るいのがほしかったのですが…でも、捨てられなかった理由はそんなところにあったのかもしれません。
(2021/5/17)